この番組に出合っていなければ、ブログを書こうなんて思いもしなかった。
La Tabernista にとって、Cómotelo は料理とスペイン語のバイブルだ。
闘牛士の登場よろしく、ケープに見立てたキッチンクロスを Olé, olé と腰につけ、キッチンに立つ Enrique Sánchez (エンリケ・サンチェス)は、医学生からプロの料理人に転身した異色のシェフ。料理はもちろん、自らMCを務め、アシスタントなしで番組を進行する。
Cómetelo
とは
それを食べてしまいなさい
という意味で、いつまでも食事の終わらない息子に「ほらほら、全部食べちゃいなさい」とお母さんがせかすような時に耳にするフレーズだ。
Canal Sur (カナル・スール)というアンダルシアの地方局が制作する30分番組で、土日を除く毎日、ほぼ19時ごろから始まる。
アンダルシアの旬の食材を使い、こじゃれすぎない家庭料理をシェフ Enrique が提案していくというのがこの番組のテーマ。煮込みやオーブン使用の調理時間、食材の産地紹介VTRの再生以外は基本的にノーカットで、手を洗うところから、下ごしらえで出た野菜くずはすぐにゴミ箱に捨て、使い終わった鍋はちゃちゃっとシンクに片付け、まな板や包丁は使うたびに布巾で拭くシーンまで、調理工程の中で無駄なく流れるような手際を見ることができるのも楽しみのひとつだ。
また30分間手を動かしながら、アンダルシア訛りで軽快なトークを繰り広げる Enrique は、料理人というよりもエンターテイナーで、とにかく見ていて飽きない。
もちろん紹介される料理はどれも絶品で、少し手間のかかるものはあっても、作ってみると
¡Qué rico! (ケ・リコ) - なんておいしいの!
と、ひとり雄叫びをあげてしまうこともしばしば。
視聴は無料。
閲覧期限もなく、いつでも何度でも番組を楽しむことができる。
Cómetelo は La Tabernista イチオシの料理番組。スペイン語やスペインの家庭料理に興味のある方、ぜひ一度お試しあれ。
* ページトップの Cómetelo 画像をクリックすると、番組HPにジャンプします。